原核生物および真核生物HSP90分子シャペロン共通の作用メカニズム
Project/Area Number |
14037255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
根本 孝幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90164665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 俊雄 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (80050607)
田中 祺一郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50001954)
中山 浩次 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
小早川 健 長崎大学, 歯学部, 教務職員 (10153587)
馬場 友巳 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60189727)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | HSP90 / HfpG / 分子シャペロン / ドメイン構造 |
Research Abstract |
HSP90分子シャペロンは一次構造上3つのドメイン構造からなる.このうちN末ドメインとミドルドメインが相互作用し,またミドルドメインとC末ドメインも相互作用している.このうち後者の結合がHSP90のダイマー形成のための結合であることはすでに私たちが1995年に報告している.一方,前者の結合は単一ポリペプチド内の相互作用であった.この相互作用には温度依存性があり,HSP90がクライアント分子を結合する温度では結合が解消された.しかもHSP90のクライアント結合部位はN末ドメインのちょうどミドルドメインと結合する部位に存在していた.これらの結果から,HSP90のN末ドメインに存在するクライアント結合部位は,ふだんはミドルドメインとの結合によってシールドされているが,熱依存性にN末ドメインのクライアント部位が開放されるというモデルを提唱した.さらにこのin vitroの検討によって得られたモデルが,in vivoでも成り立つことを証明するために,N末ドメインと結合できないミドルドメイン(L477A/E517A)をもつHSP90(酵母HSC82)を酵母で発現した.その結果この変異HSC82分子のみを持つ酵母は,37℃で生育できない高温度感受性株となった.しかも,この変異による結合能の喪失には温度依存性があり,低温(0-30℃)ではドメイン間相互作用が一部維持されていた.この結果,変異HSC82のみを発現する酵母の成育の温度依存性とこの変異分子のドメイン間結合能のそれとが一致した.すなわち,私たちのHSP90の熱依存性クライアント結合機能モデルの妥当性が強く示唆された.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)