胞子形成時にシンタキシンの劇的な細胞内移動を引き起こさせる分子機構の解明
Project/Area Number |
14037263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中村 太郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30291082)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 分裂酵母 / 胞子形成 / 前胞子膜 / シンタキシン / 生細胞観察 / GFP |
Research Abstract |
シンタキシンタンパク質は膜小胞のターゲット膜への正確な融合に関わるタンパク質である。研究代表者らは分裂酵母を用いて胞子形成の分子機構の解明を目指しているがその過程でシンタキシン様タンパク質Psy1が栄養増殖時および第一減数分裂までは細胞膜に局在するが、第二減数分裂から将来胞子の細胞膜となる前胞子膜へと局在を変化することを明らかにした。また、栄養細胞において減数分裂特異的転写因子Mei4を高発現させてもこの局在は見られることから、Psy1の胞子形成時の局在移動には本研究はこの現象の分子機構の解明することを目的とする。 1.Psy1の局在変化の生細胞タイムラプス観察系の構築 この現象をより詳細に解析するための基本的知見を得るため、生細胞でPsy1の動きをモニターする系を構築した。Psy1のN末端にGFPをつないだ融合遺伝子を染色体に導入し、減数分裂はヘキスト染色により確認した。その結果、Psy1の移動は第一減数分裂終了後から起こり、第二減数分裂中期には前胞子膜の位置に局在を変化させることが明らかになった。また、いくつかの胞子形成欠損株でPsy1シグナルの動きを観察し、胞子関連遺伝子のより詳細な作用点を明らかにした。 2.胞子形成欠損psy1変異株の取得と解析 psy1^+遺伝子にin vitroでランダムに変異導入し、胞子形成に欠損があるpsy1変異株を11個取得した。前胞子膜マーカーを使って観察したところ、これらの変異株は前胞子膜形成が全くできないものや膜形成の開始は見られるもののその後の膜の伸長に異常が見られるものも見られた。このことからPsy1は前胞子膜形成の開始から膜の伸長までの広い範囲で働いていることが明らかになった。また、これらのうち2つについては変異点を決定し、いずれもシンタキシンタンパク質間で保存されているアミノ酸への置換が起こっていることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshida, S., AL-Amodi, H., Nakamura, T., McInerny, CJ., Shimoda, C.: "The Schizosaccharomyces pombe cdt2+ gene, a target of G1-S phase-specific transcription factor complex DSC1, is required for mitotic and premeiotic DNA replication"Genetics. (in press). (2003)
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[Publications] Onishi, M., Koga, T., Morita, R., Nakamura, Y., Nakamura, T., Shimoda, C., Takegawa, K., Hirata, A., Fukui, Y.: "Role of phosphatidylinositol 3-phosphate in formation of forespore membrane in Schizosaccharomyces pombe"Yeast. 20. 193-206 (2003)
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