Project/Area Number |
14042101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡邊 裕純 東京農工大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80323757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏明 (独)土木研究所, 水循環研究グループ, 上席研究員 (70344017)
石原 悟 (独)農業環境技術研究所, 有機化学研究グループ, 研究員
上路 雅子 (独)農業環境技術研究所, 企画調整部, 同部長(研究職)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 水田 / 農薬 / モデル / リスクアセスメント / モニタリング / 内分泌かく乱物質 / 排水路 / 物質収支 |
Research Abstract |
1.はじめに 本研究では農薬等の水田農業由来内分泌かく乱可能物質による環境影響リスク削減のため、河川中へ排水される農薬の環境影響リスクを予測し、的確かつ迅速なリスクアセスメントを行うためのツールを開発することを目標とする。 2.実験方法 茨城県つくば市の用排水設備を備えた昨年のモニタリング10haを含む約100haの水田群集水域で農薬流出モニタリングを行った。実験区は,河川へ排水される幹線排水路にかかる集水域の約83haの水田群より構成され,灌漑は霞ヶ浦用水と地区内循環灌漑用水を水源としたパイプライン方式によるものである。モニタリング期間は5月2日より6月16日までの間で行い、水田群以外からの流入量は主な流入水路4地点、また幹線排水路からの流出を1地点でそれぞれ流量観測を行った。また流出水は幹線排水路出口及び10ha水田群支線排水路出口にて毎週採水を行った。試料水は採水後直ちに前処理を行い,農薬成分の定量にはガスクロマトグラフ(GC/NPD)およびLC・MS/MSを用いた。 2.結果 本研究の成果として得られたことは、水田農業由来内分泌かく乱可能物質の流出制御において降雨時の水田からの表面流出制御が重要であること、循環灌漑が同物質の流出制御に有効である可能性と示唆された。農薬流出モデルの評価においては、2002年度のモニタリングの結果を用い河川中濃度の計算結果を実測値により検証を行ったが、2003年度水田ブロックでの農薬流出モデルの評価においては農薬使用状況調査が困難であるため、インプットデータが得られない状況にある。今後、取得方法または概算方法を検討しモデル評価を実現する必要がある。 今後、この研究成果を基に具体的な農薬流出制御技術の開発や流域単位での農薬流出におけるリスク評価・管理の策定に貢献できることを期待する。
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