内分泌撹乱物質が卵黄の特定部位に蓄積した受精卵から発生したウズラの異常-エストロゲン受容体への結合と新たなバイオマーカーによる評価
Project/Area Number |
14042224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
森 誠 静岡大学, 農学部, 教授 (90143411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹浪 知宏 静岡大学, 農学部, 助手 (80322139)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 内分泌撹乱 / 環境ホルモン / エストロゲン / ノニルフェノール / ウズラ / 肝臓 / ビテロゲニン / 卵子 / 内分泌撹乱化学物質 / レセプター / ZP1 / PCR / 遺伝子 |
Research Abstract |
卵黄へ蓄積した内分泌撹乱化学物質の肝臓ZP1遺伝子の発現に至るメカニズムを新たな観点から解明することを目的とした研究を行ない、以下の成果を得た。 1、実験方法 羽毛色による性判別が可能なブラウン系日本ウズラを東海有機(愛知県豊橋市)より購入し、規則正しく産卵を繰り返している雌ウズラに被験物質を投与し、発生の特定の時期にこれらの物質が作用するような受精卵を作成し、ビテロゲニン、アポVLDL、およびZP1遺伝子の発現におよぼす影響を調べた。mRNAは、逆転写反応によってcDNAを作成し、遺伝子特異的プライマーとプローブのセットを用いたリアルタイムPCR法によって定量的に測定した。 2、実験結果 まず成熟雌および成熟雄ウズラの肝臓に含まれるビテロゲニン、アポVLDL、およびZP1 mRNAのコピー数を定量したところ、雄では検出限界以下であったが、雌ではそれぞれ2.0^9×107コピー、2.06×10^8コピー、5.96×10^6コピーと大きく異なっていた。ジエチルスチルベストロールやエチニルエストラジオールを投与するとコピー数は濃度依存的に増加したが、反応の強さはアポVLDL>ビテロゲニン>ZP1の順であった。アポVLDLやビテロゲニンを指標とすると、ノニルフェノール、ビスフェノールA、クーメステロール、ゲニシュタインによる誘導はポジティブコントロールと比較すると非常に小さかった。一方、ZP1を指標とした場合には、クーメステロールやゲニシュタインはポジティブコントロールであるジエチルスチルベストロールやエチニルエストラジオールを投与した時と同程度の反応性を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)