プロテインチップによる内分泌撹乱物質の高速リスクアセスメント法の開発
Project/Area Number |
14042249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村田 正治 九州大学, 工学研究院, 助手 (30304744)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / バイオセンサ / 核内レセプター / 電気科学計測 / プロテインチップ |
Research Abstract |
バクテリア発現系によって、ヒト甲状腺ホルモンレセプターリガンド結合ドメイン(hTR-LBD)をヒスチジンタグとの融合タンパク質として大量発現させた。これを末端チオール化ニトリロトリ酢酸(NTA)誘導体と金属イオンを介して結合、さらに金-チオール間の化学吸着現象を利用することによって、hER-LBD三元複合体を金ディスク電極表面上へ固定化した。 リガンドとの結合実験はサイクリックボルタンメトリーによって行った。hTR-LBD固定化電極を測定溶液に浸積し、これに天然の甲状腺ホルモン、トリヨードサイロニン(T3)を添加し、その電気化学的応答を測定した。この結果、hTR-LBD固定化電極は、期待通り甲状腺ホルモンに対して濃度依存的にピーク電流値の値を変化させた。電流値の変化量を縦軸に、T3濃度を横軸にとってプロットしたところ、直線性の高い検量線が得られた。hTR-LBD固定化電極は10^<-9>という極めて低濃度から感度良く甲状腺ホルモンに応答し、レセプター固定化電極の高いポテンシャルが示された。一方、対照として使用した化学物質ジメチルスルホキシドに対しては、hTR-LBD固定化電極はほとんど応答しなかった。これらの結果から、これまで検討を続けてきたレセプター固定化電極が、ヒトエストロゲンレセプター、ヒトダイオキシンレセプターに続き、ヒト甲状腺ホルモンレセプターについても応用できることが確認された。甲状腺ホルモンレセプターは、内分泌撹乱物質のみならず、肥満や心臓疾患等との関連から医学・薬学分野でも注目されており、臨床応用への展開も期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)