Project/Area Number |
14044096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
光延 旺洋 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90082792)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 合成化学 / 立体特異性 / 位置選択性 / 有機アルミニウム化合物 / 環状亜硫酸エステル |
Research Abstract |
2-オキソ-4-フェニル-1,3,2-ジオキサチオラン(1)にトリメチルアルミニウムを反応させると、立体配置の反転を伴って4位にメチル基が導入される。化合物1は1-フェニル-1,2-エタンジオールから一段階で合成できるから、この反応は、煩雑な保護操作なしに1,2-ジオールの立体障害の大きい方の炭素原子上に炭素鎖や官能基を導入する簡便な方法になることが期待できる。そこで、この反応の適用範囲を知るため、化合物1に対するハロゲン原子とアジド基の導入を検討した。 基質としてキラルな(S)-1を選び、endo-異性体およびexo-異性体それぞれにジメチルアルミニウムクロリドを反応させたところ、2-クロロ-2-フェニルエタノールが得られたが、立体選択性は殆ど認められなかった[from(endo-(S)-1:64% yield (5% ee)/from exo-(S)-1;75% yield (2% ee)]。Exo-(S)-1とジメチルアルミニウムアジドを、クロロホルム(還流)中反応させたところ、(R)-2-アジド-2-フェニルエタノールが収率84%、立体特異性49% eeで得られた。 糖環上へ有機基を導入する反応は、糖をキラル源とした合成化学では重要な素反応である。ヘキソピラノースやペントフラノースの1,2位で環状亜硫酸エステルを形成させれば、アノマー位がカチオン性を帯びた遷移状態がとりやすくなることが期待できる。この点を明らかにするため、3,4,6-トリ-0-ベンジル-α-D-グルコピラノスの1,2-環状亜硫酸エステルに、ジクロロメタン中室温でトリメチルアルミニウムを反応させたところ、(2R,3S,4R,5R,6R)-4,5-ジベンジルオキシ-6-ベンジルオキシメチル-3-ヒドロキシ-2-メチルテトラヒドロピラン(α-2)が収率82%で得られ、その位置異性体である(2S)-メチル誘導体(β-2)の生成は認められなかった。しかし、3,4,6-トリ-0-メチル-α-D-グルコピラノスの1,2-環状亜硫酸エステルに同様な条件でトリメチルアルミニウムを反応させた場合には、(2R,3S,4R,5R,6R)-4,5-ジメトキシ-6-メトキシメチル-3-ヒドロキシ-2-メチルテトラヒドロピラン(α-3:収率42%)と同時に対応する(2S)-メチル誘導体(β-3:収率29%)も生成した。
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Report
(1 results)
Research Products
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