Project/Area Number |
14046206
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 靖志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40126199)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
|
Keywords | 物質・反物質間の対称性の破れ / CP非保存 / 小林・益川機構 / Bファクトリー / Belle実験 / 標準理論の検証 / 標準理論を超える物理の探索 / ユニタリティ三角形の角度 / B中間子 / ユニタリティ三角形 / Bファクトリー実験 / 標準理論 |
Research Abstract |
Bファクトリー加速器KEKBは、デザインルミノシティ10^<34>cm^<-2>s^<-1>を2003年5月に達成し、その後も順調に記録を塗り替え、現在も世界一のルミノシティを誇っている。2004年からは連続入射運転の成功により、1日当たりの積分ルミノシティも800nb^<-1>を超え、3月20現在全ルミノシティは220fb^<-1>に達している。Belle実験は、2003年夏にシリコンバーテックス検出器を無事アップグレードし、現在さらにデータを蓄積中である。 本研究課題であるφ2測定については、B^0(反B^0)中間子がπ^+π^-に崩壊するモードの統計を、一昨年夏の78fb^<-1>からほぼ2倍の140fb^<-1>に増やし、CP非対称パラメータであるA_<ππ>とS_<ππ>について、次の結果を得た。 A_<ππ>=+0.58±0.15(統計)±0.07(系統)、S_<ππ>=-1.00±0.21(統計)±0.07(系統) すなわち、J/ψK崩壊モードでのCP非保存の発見に続いてこの崩壊モードでもCP非保存を確認するとともに、A_<ππ>が有意に0から離れていることから、初めて直接的CPの破れを強く示唆する重要な結果を得た(3.5σ)。 φ_2の測定については、ペンギン汚染の除去にはさらなる統計が必要であるが、理論の予想値等を代入すると、他の結果と矛盾しない値が得られることから、標準理論の要めである小林・益川機構の正しさを支持する結果であると言える。 当グループでは、上記の解析を主体的に行うとともに、大量のモンテカルロデータを分担生成した他、コンティニュームをさらに効率よく抑制するさらに改善された方法を考案するなど、全体の解析にも貢献している。さらに、ハード面では、アップグレードされたバーテックス検出器において、その性能向上を図るとともに、初めてその信号をトリガーに組み込む作業等でも大きな成果を挙げている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)