Project/Area Number |
14050091
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山村 剛士 東京理科大学, 理学部・化学, 教授 (00114702)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
|
Keywords | 光合成モデル / ポルフィリン / 非天然型アミノ酸 / オリゴペプチド / LH2モデル / J-,H-アグリゲード / 分子内励起子相互作用 / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
我々は、LH2やReaction Centerに見られる近接と接触を制御可能な形で実現出来ること、同じビルディングブロックから合成出来ること、および、最終的にこれを電極または半導体界面に結合出来ること、と言う三条件を満たす新しいモデル系の開発を目指し、メソ位に可能な限り短いアルキル鎖を持った、コンパクトなポルフィリンを側鎖とするアミノ酸Por^<M,X>(M=H2)を合成した。また、このポルフィリンアミノ酸を縮合させてオクタマーまでのメタルフリー及び亜鉛ポルフィリンオリゴマー(Boc-(Por^<M,S>)_8-OBu^t:M=H2,Zn)を合成した。 アンテナクロロフィルモデルとしてのオクタポルフィリンまで、ビスポルフィリン以上の全ての化合物がクロロフォルムやベンゼン中で、分子内ポルフィリン間励起子相互作用に基づく吸収バンドの分裂を示した。オクタポルフィリンのみは10^<-5>M以上で濃度依存性のある極めて大きな円二色性を示した。そのピーク位置は吸収スペクトルの裾野に隠れた二つのピーク(389,434nm)の位置と一致し、吸収スペクトルの強度から補正して得た円二色性は10^7 mdeg・cm^<-2>mol^<-1>に達した。これらの結果(濃度依存性、大きなシフト、強い円二色性)から考えてBoe-(Por^<Zn,S>)_8-OBu^tは溶液中でH-aggregate(ブルーシフト側)とJ-aggregate(レッドシフト側)の両方を生じると考えて良い。実際、Boc-(Por^<Zn,S>)_8-OBu^tは薄膜にすると、この両方の位置の吸収極大のみが残った。この両方のアグリゲートを選択的に生ずる条件の検討を行い、アンテナクロロフィルモデルとしてのJ-aggregate発生条件の端緒をつかんだ。 一方、光合成反応中心を模して、スペシャルペア型二量体構造とナフトキノンを含む光電荷分離系の合成を遂行し、そのルート開発にも成功した。
|