胃酸誘発肺臓炎発症に対する気管支肺胞環境におけるVEGFのサイトプロテクション
Project/Area Number |
14570562
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大和田 明彦 順天堂大, 医学部, 講師 (80233295)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 塩酸暴露肺障害 / A549細胞 / VEGF / サイトプロテクション |
Research Abstract |
[背景]胃酸の誤嚥に伴う肺臓炎は、肺胞の透過性の亢進とそれに引き続く肺組織への好中球の集積というARDSのモデル病態と考えられる。VEGF(vascular endothelial growth factor)は肺水腫の形成に関与するのではないかと考えられてきたが、ARDS患者の気管支肺胞洗浄液中のVEGF濃度は、non-ARDS患者と比較してむしろ低下していることがあきらかになった。我々は、VEGFはむしろ気管支肺胞上皮にサイトプロテクティブに働くと仮定して、それをA549細胞を用いてin vitroで検討した。 [方法]A549細胞を塩酸暴露24時間前にディッシュにまきなおし、血清を含まない培養メディウムに塩酸を加え、A549細胞に塩酸を30分暴露した後、通常の培養メディウムに戻し培養を続けた。一定時間培養の後、細胞培養上清中のVEGF濃度の測定と付着細胞数を算定した。 [結果]A549細胞の増殖と上清中へのVEGF分泌は、50mM塩酸暴露後少なくとも48時間は抑制された。この細胞増殖は、VEGF(1-250ng/ml)によって回復し、その回復は抗VEGF抗体でブロックされることから、この細胞増殖の回復は塩酸暴露A549細胞とVEGF分子の相互作用によると考えられた。さらに塩酸暴露後のVEGF投与による増殖回復は、VEGF受容体VEGFR1とVEGFR2に対する中和抗体でそれぞれブロックされた。 [考察]気管支肺胞上皮細胞モデル細胞であるA549細胞に対して、塩酸暴露による障害時、VEGFがサイトプロテクティブに働く可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)