ヒト肺がん発症機構の解明と肺がん発症動物モデルの作製及びヒトワクチン・遺伝子治療
Project/Area Number |
14570572
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Clinical Research Center, National Hospital Organization, Kinki-Chuo Chest Medical Center |
Principal Investigator |
河原 正明 国立療養所近畿病院 (30344352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 義一 国立療養所近畿中央病院臨床研究センター, 呼吸不全研究部長 (90240895)
岡田 全司 国立療養所近畿中央病院臨床研究センター, 結核研究部長 (40160684)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 発癌 / ヒトパピローマウィルス(HPV) / 肺扁平上皮癌 / 扁平上皮乳頭腫 |
Research Abstract |
研究目的: ヒト肺がん発症機構の解明の研究を行った。女性非喫煙者の肺扁平上皮癌および乳頭癌のヒトパピローマウィルスの関与が報告され、北ヨーロッパや南アジアにおいて頻度が高いといわれ、地理的、人種的な関与が示唆されている。HPVはp53蛋白やRb蛋白と結合して、その効果を阻害し細胞の増殖能を高めると考えられている。 研究実施計画: この研究では当院でのHPVの肺扁平上皮癌および乳頭腫への臨床病理学的関与を検討した。1992年から2002年末まで、当院で外科的切除を施行した女性非喫煙者の肺扁平上皮癌5例、扁平上皮乳頭腫1例のホルマリン固定パラフィン包埋組織を対象に研究した。方法としてはHPVの検出にはPCR-RFLP法を利用し、さらにHPVの検出・局在に、in-situ PCR法を用いた。結果として、年齢は56歳-82歳で、4例が中心型、2例が末梢型であった。病理病期ではI期3例、II期、III期、IV期それぞれ1例で、分化度は高分化型2例、中分化型1例、低文化型3例であった。この症例中乳頭腫および扁平上皮癌の各1例からHPVのtype11が検出された。肺扁平上皮癌あるいは乳頭腫にはHPVのtype11が関与していることが示唆された。 今後の研究の展開: 今後はさらに喫煙者肺癌組織でのHPVを検討していく必要性があると考えられる。そのためには呼吸器ネットワークを利用するなどの多施設共同試験を推進していくことが必要である。さらに地域とHPVとの関連性を検討のためにも多施設での症例の研究が今後の課題である。これらの研究は当院臨床研究センター、診療部および札幌医科大学病理学教室との協力の基に実施した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)