Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
日本の胃癌治療は世界で最も進んでおり、他の消化器癌にさきがけて治療ガイドラインも公表されている。これからの胃癌治療は個別でかつ低侵襲が求められる。今後急速に進む高齢化に伴い合併症で胃癌手術困難な症例、手術侵襲によりQOLの著しい低下が懸念される症例の増加が予想される。早期癌を全て低侵襲な内視鏡下に治療できれば、Stage分類別胃癌治療に新しいツールを提供できる。これまでの実験から、内視鏡下に自殺遺伝子をアデノウイルスベクターで(Ad. HSV-TK)穿刺針を用い原発巣に導入すると、速やかに遺伝子が胃所属リンパ節に流れることが判明し、その後ガンシクロビルを静注すると治療8日目までに、所属リンパ節の完全な変性が生じた。遺伝子治療により原発巣の変性が約一ヶ月を要するのに比し、リンパ節変性は早期に組織変性を起こす。この際、センチネルリンパ節にまず遺伝子が導入されるが、どの程度の量の遺伝子(pfu)の投与で何群の所属リンパ節にまで遺伝子が導入されるかといった、ヒトへの臨床応用で必要となるデータの収集を開始した。更に、高力価かつ高用量のAd. HSV-TK投与ガンシクロビル治療では肝障害にも注意を払う必要があり、肝障害を起こさず目的のリンパ節への遺伝子導入が可能となるドーズを設定中である。
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