Research Abstract |
本研究では,国際会議"Behaviors in Network"開催の企画調査を実施した.企画調査にあたってネットワーク上の交通行動に関する研究課題の分類を行なった.分類した各課題ごとにテーマを設け,2002年8月19日〜20日にかけて北海道で国際会議を前倒しで開催した.主な参加者は,ネットワーク配分の分野では,Yang, H.Wong, S.C., Iryo, T., Lam, W.H.K, シミュレーション分野では,Yoshii, T., Lo, H.P.Bekhor, S.Hato,行動モデル分野では,Lee, S.Fujii, S.Asakura, Yで,それぞれ各分野の研究成果を持ちよって議論すると共に,既往の研究課題の整理とレビューをあわせて実施した.行動モデルについては,経路重複の記述可能性と.計算可能なアルゴリズムを実装したネットワークモデルへの組み込み可能性が今後の大きな研究課題であることが示された. 次に.2003年3月15日東北大学において,同分野の今後の方向性について,モデルとデータ,ミクロとマクロの関連性の2つにしぼって,国内の研究者を中心に今後の研究課題の展望を行った.行動モデルの分野からは羽藤,佐々木,モデルの適用可能性については井料,円山が,ミクロとマクロのモデル化については赤松,奥村が,一般均衡の枠組みにおける行動モデルの役割については上田が,その研究課題の整理とレビューを行った.隷属パラメータから考えた行動モデルとネットワークモデルの関連性や,データ取得精度や分解能の精密化によるモデルのブレークスルーへの期待が示された. 第一線で活躍する国内外の研究者を招いた国際会議を前倒しで開催すると共に,行動モデルの研究者以外の幅広い研究者とのコミュニーケーションを実施したことで,同分野の今後の方向性についてマクロモデルやデータの取得範囲などとの関連性などの視座を整理することができたことは本企画調査の成果といえる.
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