Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
平成16年度は,これまで得られた研究結果の整理を行い,そのうちの一部は発表した. (1)整数係数の1変数多項式の特異点をすべて求める実用的なアルゴリズムを発表した.これは多項式の判別式の平方素因子pと,この素因子に関する多項式の重複因子から特異点の候補を計算して,これらの各候補について実際に特異点になるための条件,これは簡単な合同式条件であるが,を確かめればよいもので,きわめて初等的な計算である. (2)完備化という超越的な方法を許せば,この多項式を係数をp進整数とみなして因数分解したものと,係数をpを法として因数分解したものを比較することにより,特異点を決定することもできる、このときは特異点ばかりでなく分岐の様子も知ることができる.p進整数上の因数分解はニュートン多角形で記述できるので,この方法も実用的であるが詳細は未発表である. (3)係数が有理整数でない場合の研究は継続中である. (4)その他の成果としては,局所代数体の有限次拡大の定義方程式の特異点解消である.現時点では拡大がガロアであるかどうかが特異点の性質にどのように反映されるかは不明であるし,アーベル拡大に特徴的な特異点の型も不明であるが,基礎体が1のベキ根を含むかどうかは特異点の重複度などと関係があることが分かっている.定義方程式が非特異ならば分岐の様子が詳しく分かるので,定義方程式が特異点をもつ場合は特異点解消をして得られる例外集合の性質から分岐の様子をある程度知ることもできる.これらについてはまとまり次第発表する予定である.
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