固体金属中でのkeV領域核融合反応に及ぼす動的物理的環境の効果
Project/Area Number |
14654042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笠木 治郎太 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10016181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝川 昇 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00125600)
大槻 勤 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50233193)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 固体中での核反応 / DD核融合反応 / Li+D反応 / スクリーニング効果 |
Research Abstract |
大強度重陽子照射装置からの25〜80keV重陽子ビームを用いて、厚い金属Liを標的にして^<6,7>Li(d,α)^<4,5>He反応実験を行い、核反応率の入射エネルギー依存性、及び、入射エネルギー75keVでの核反応率の標的温度依存性を測定した。 反応率の照射エネルギー依存性は、裸のLi-D反応の反応断面積から予想される反応率と比較した結果、入射エネルギーが低くなるほど反応率が増強されていることが判明した。実験結果の説明のため、遮蔽エネルギーを導入し解析した結果、固体金属Li標的中でのLi+D反応の遮蔽エネルギーは、1.5keVにも達すると結論された。この値は、重陽子ガス標的及びLiF標的で得られている約300eVの遮蔽エネルギーと比較すると非常に大きな値である。金属中での伝導電子による遮蔽効果のみでは、この値を説明することはできない。今後の理論的課題である。 標的温度を300K〜500Kまで変化させた75keVでの測定では、反応率の温度依存性が観測された。温度が高いほど反応率は大きくなり、300Kから500Kまでの温度変化に対して、10〜20%の反応率の増加が観測された。しかしながら、データの定量的再現性には問題があり、ビーム照射スポットの温度を直読するなどの実験方法の改善が必要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)