単コロニーからのDNA増幅法を用いた湖沼微細藻類の遺伝子交流の解析
Project/Area Number |
14654158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生態
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
鈴木 祥弘 神奈川大学, 理学部・生物科学科, 助教授 (50301586)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 微細藻類 / 遺伝子交流 / 個体群 / rDNA / its1 / its2 / Bacillariophyceae / 18s rDNA / PCR / gene flow / its 1 / its II |
Research Abstract |
陸上に点在する湖沼の多くは、他の湖沼との水路などによる接続を持たない。それにも関わらず、多くの湖沼では共通の種を含む類似した生物群集が出現することが多い。類似した生物群集は湖沼の微細藻類群集の間には何らかの交流が存在することを強く示唆していると考えられる。本研究では特定の種個体群の遺伝子構成を湖沼ごとに調べ、個体群による差違を解析することで、湖沼間の遺伝子交流の有無・頻度や地理的距離と交流の関係を明らかにすることを試みている。このためには数細胞からなる微細藻類各個体のDNA塩基配列を決定することが必要である。 先ず、同定が容易で様々な湖沼に出現する珪藻種Asterionella formosaを実験対象に選び、rDNA周辺領域の解析を行った。培養細胞を用いてrDNA周辺領域の中でも変異が大きく個体群識別に有用なits1およびits2領域の増幅に必要な塩基配列を決定した。さらに各個体からのDNA塩基配列の決定法を検討した。 次に、特に滋賀県琵琶湖、長野県諏訪湖、神奈川県震生湖など広い範囲の様々な湖,Asterionella formosaのブルームを確認し、採取した各個体からDNA抽出した。これを鋳型とし、決定した塩基配列に基づいて設計したprimerを用いて、PCRを行った。時期と採集場所により、DNA増幅の成功率は大きく変動したが、複数の湖沼で100個体以上のits1およびits2領域の増幅に成功した。現在その塩基配列を解析中である。また、本研究で用いた「単コロニーからのDNA増幅法」をまとめ、Polar Bioscience誌に発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)