Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究の最終目的は過去数世紀にもわたって全世界で使用されてきた歯ブラシを用いた口腔清掃を一新し,容易で効果的な口腔内清掃システムを開発することにある. 本年度は,昨年度に試作したパウダーフローポリッシング(PFP)装置を用いて,その加工特性(除去特性)について実験的に検討した.本PFP法は,研磨粒子による工作物垂直方向への作用力が微小であるため,工作物に与えるダメージが小さい.さらに研磨砥粒の水車方向への速度が大きいため,能率的に材料除去ができる.また,現存する噴射加工では噴射砥粒と除去された材料は空間中に放出されるため,それらの回収工程が必要であったのに対し,PFP法ではそれらが管内から放出されることがないため,回収工程が必要ない,等の特徴を有する. 加工実験には,研磨粒子として植物の繊維を造粒した口腔用結晶性セルロース(メジアン径33μm)を用いた.これは化学的に安定で多量に摂取しても人体に対して全く危害がない.また歯面に付着した歯垢を模擬し,ガラス板に塗布した油性塗料を使用した.加工結果は,除去領域の面積(以下,加工面積と記す)と最大深さ(以下,加工深さと記す)で評価した.その結果,加工時間,平均流速,チューブ押し込み量が増えるほど加工面積,加工深さが増加することがわかった.このことより,本PFP法を用いた清掃システムは,口腔内においても十分な歯垢除去能力を有することが明らかになった.
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