高温超伝導体における光ミキシング効果とジョセフソンプラズマ励起
Project/Area Number |
14655129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Hirosaki University (2003) Tohoku University (2002) |
Principal Investigator |
中島 健介 弘前大学, 理工学部, 教授 (70198084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水柿 義直 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30280887)
陳 健 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90241588)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 固有ジョセフソン接合 / ジョセフソン・プラズマ / 光ミキシング / 磁束フロー / ジョセフソン効果 / ボルテックス / 高温超伝導体 / 固有ジョセフソン効果 |
Research Abstract |
ビスマス系に代表される異方性の大きな銅酸化物高温超伝導体は、超伝導を担う結晶面(Cu-O層)と絶縁性の結晶面(BiO層)が積層した構造を有しており、積層面に垂直な方向の電流輸送特性はCuO2面間のジョセフソン弱接合によって支配される。そのため、結晶自体が多数の極めて密に結合したジョセフソン接合積層系、いわゆる固有ジョセフソン接合になっている。15年度は、固有ジョセフソン接合におけるジョセフソン・プラズマをフォノンやボルテクスとの相互作用を利用して励起することで光ミキシングなどの新しい機能性を発現させることを目指して研究を行い、次のような成果を得た。 (1)段差基板上にLPE成長させたBi_2Sr_2CaCu_2O_8単結晶薄膜を用いて固有ジョセフソン接合フラックスフロー素子(IJJFFD)を作製し、常伝導金属電極の影響を排除した磁束フロー特性の測定を可能とした。 (2)フラックスフロー状態のIJJFFDの中で運動するジョセフソンボルテックスが、外部から照射したミリ波に応答することで、電圧-電流特性上にゼロ交差するステップが現れることを発見した。 (3)ゼロ交差ステップの発現を数値シミュレーションにより解析し、この現象が接合内を伝播するミリ波にボルテックスが位相同期することによって引き起こされていることを明らかにした。 (4)ゼロ交差ステップが発生しているIJJFFDの中では、ジョセフソン・ボルテックスの密度波(VDW)が生じている事を見出した。 (5)フラックスフロー状態にあるIJJFFOに1.5mm帯の近接した2波長の赤外線レーザを照射し、電圧・電流特性に変化が現れることを確認した。この光応答のメカニズムとして光照射による熱の影響は排除できないが、パルス光を使った実験により、より詳しい知見が得られるものと期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)