光機能有機基と分子内で共同作用するメタロセン誘導体の設計
Project/Area Number |
14655337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小坂田 耕太郎 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (00152455)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | フェロセン / 光反応 / アゾベンゼン / スイッチング / ロタキサン / メタロセン / 吸収スペクトル / シストランス異性化 / 結合形成反応 / 有機金属化合物 |
Research Abstract |
アゾベンゼンを配位子内にもつアザフェロセノファンを新規に合成した。この化合物は電気化学的な酸化還元ではフェロセンのレドックスに加えてフェロセノファンの酸化によって引きおこされる有機配位子の酸化を容易におこすことがわかった。電気化学反応および化学反応の機構について各種分光学的手法を用いて明らかにした。アゾベンゼンの光熱によるシストランス異性化反応を検討し、紫外光照射によってFe(II)の状態ではシス体を主成分とする光定常状態が発現するものの、Fe(III)の状態ではシス体の生成量は少なく、これは熱的なシス体への異性化がFe(III)の状態で加速されているためであることを証明した。この現象を利用して光を刺激とするスイッチング分子系を構築した。すなわち、電気化学的な酸化還元をくり返しつつ紫外光を照射するとアゾベンゼンのシス-トランス異性体の生成がON-OFFとして制御される。 上記化合物と同様にアシノメチル基をもつフェロセンを用いて電気化学刺激によるロタキサン合成をおこなった。クラウンエーテルはアシノメチルフェロセノファンと相互作用していないが水素源であるTEMPOH存在下電気化学的に酸化すると両者がロタキサンを形成することがわかった。反応を詳細に検討してFe-N間の電子移動を鍵段階とする電極反応でロタキサンが生成することがわかった。これらの実験事実に基づいて新しい3成分系のロタキサンを合成した。反応点を2ヵ所もつ含フェロセン軸分子を用いることにより目的化合物を高収率で得ることに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)