Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Research Abstract |
タバコ以外の植物に対して,未だ確立されていない葉緑体形質転換技術を開発・汎用化することは,葉緑体の光合成および代謝機能の向上,さらに新たな物質の生産・蓄積という応用面からも極めて重要である. 形質転換選択マーカーとして,市場容認度の高い組換え農作物作出の観点から,植物由来のものに注目した.新規葉緑体形質転換選択マーカーを見いだすために,葉緑体の光合成およびその他の代謝機能を阻害する20種類の薬剤について,モデル植物シロイヌナズナ(アブラナ科)を用い,その培養細胞の生育を一過的に阻害するものを選定した.その結果,分岐鎖アミノ酸の合成を司るアセトヒドロキシ酸合成酵素[acetohydroxyacid synthase, AHAS;別称,アセト乳酸合成酵素(acetolactate synthase, ALS)]を標的とする除草剤が条件を満たすことを発見した.AHASは,変異ごとに耐性になる除草剤が異なっていることが期待されたため,8種類の変異型AHAS遺伝子を作製し,大腸菌発現ベクターpGEXにクローニングした.発現させた変異型AHASごとに,酵素活性の除草剤耐性を検定した.つぎに,AHAS遺伝子が葉緑体形質転換選択マーカーとして機能するのかどうかを検証するために,スペクチノマイシンによる葉緑体形質転換が可能なタバコを用い,変異型AHAS遺伝子を葉緑体形質転換aadAコンストラクトに連結し,パーティクルガン法によりタバコ葉緑体に導入した.スペクチノマイシシ耐性およびPCRにより確認された葉緑体形質転換系統に対し,AHASをターゲットする除草剤複数種について,選抜に対する適性およびその使用濃度を検討した. なお,本研究結果を基に,現在特許出願準備中であり,出願後,原著論文を発表するため,「11.研究発表」の「雑誌論文」に該当するものがない.
|