イネの穂器官形成・機能解析のための液体培養システムの構築
Project/Area Number |
14656008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
作物学
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小葉田 亨 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (60186723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和広 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (90234814)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高温 / 登熟 / イネ / 品質 / 温暖化 / 穂培養 / 液体培養 / 頴花 / 糖濃度 / 穂 / 同化産物 / 穂重型品種 / 穂数型品種 / 転換効率 |
Research Abstract |
・日本の改良品種およびIRRIの偏穂重型品種NPTの登熟初期の穂を切り取り、基本培地と濃度の異なるシュークロースで30℃照明下で一週間培養した。その結果日本品種ではシュークロース濃度6%で同期間中の圃場における子実と同等かやや高い程度であったにもかかわらず、NPT品種では圃場よりも高かった。このことから、穂培養システムを用いて、NPT品種のソースリミテーションが登熟を阻害していることが示された。 ・穂ばらみ期の穂を切り取り穂培養システムで一週間培養した。その結果、穂の伸張速度は培地のシュークロース濃度に伴い大きくなることがわかった。シュークロース濃度が高いと退化頴花数が増えて着生頴花数が減少した。また、培地への窒素源の添加は明確な影響を与えなかった。頴花の退化は培地の浸透圧の効果と見なされる。従って、穂培養システムを用いた頴花分化に関する影響はシステムの改良が必要とみなされた。 ・水田において登熟特性が異なるとされる10品種のイネを栽培し、出穂後約一週間シュークロースと基本培地を加えた液体に切り穂をつけて異なる気温の元で穂培養を行った。その結果、籾の乾物増加速度には大きな品種間差があり、これから詳しい解析に入るところである。本システムが登熟の温度反応の実験系として有効であると見なされた。 以上から、本穂培養システムは登熟期を中心としたイネの子実生長の制御要因を解明す上で有効であり、更なる改良によって汎用性が増すと見なされた。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)