Project/Area Number |
14656023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
蚕糸・昆虫利用学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 透 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20202111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 富美 日本学術振興会, 特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | カイコ / レトロトランスポゾン / レトロウイルス / EST / ゲノム解析 / 転移因子 / トランスジェニック昆虫 / 培養細胞 |
Research Abstract |
昨年度、カイコゲノムからAquila、Cygnus、Lyraと命名した昆虫レトロウイルス様因子を発見した。今年度は、さらにゲノム情報の網羅的探索を実施した。マイマイガ核多角体病ウイルスの膜融合タンパク質を手がかりに、カイコゲノム情報をin silicoで探索した。その結果、新規のレトロウイルス候補2種類の配列を得、それぞれArcturus、Denebolaと名付けた。Arcturusは三つのORFを持ちそれぞれがGag、Pol、Env様タンパク質をコードしており、それらORFの外側にはLTR配列が存在していた。またDenebolaは二つのORFを持ち、1番目のORFにGag様タンパク質及びPol様タンパク質をコードし、2番目のORFにEnv様タンパク質をコードするという構造を持っていたが、LTRは同定できなかった。また、envの塩基配列の一部を基準にしてコピー数を見積もったところ、Arcturusが10コピー、Denebolaが16コピー存在すると推定された。 一方で、新たにpiggyBacに弱い相同性を示す新しいトランスポゾンを発見した。これは最初p50T系統のW染色体に由来するBACクローン1C7Cから発見され,全長、は3419bpであった。674アミノ酸残基からなるトランスポザーゼをコードしており、そのアミノ酸配列はpiggyBacと34%が一致していた。ORFの外側に16塩基の逆向き反復配列があり,左右の逆向き反復配列のさちに外側にTTAAというターゲット重複配列が認められた。PCRおよびサザンブロットによる解析より,W染色体におけるこのトランスポゾン様配列の挿入は,p50T系統に特異的であることが判明した。この結果から,このトランスポゾン様配列には転移能力がある可能性が高いと判断し,yabusame-Wと命名した。
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