新しい甘味修飾タンパク質の活性構造相関の解析と物質生産
Project/Area Number |
14656054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 啓子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10151094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 一朗 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 寄付講座教員(常勤形態) (00291328)
反町 洋之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10211327)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 甘味修飾タンパク質 / 味覚 / 二次元電気泳動 / クルクリン |
Research Abstract |
熱帯植物Curculigo latefoliaの種子からクルクリンとは別の新しい味覚修飾タンパク質(ネオクリン)を見い出した。これは、酸味をショ糖に近い自然な甘味へと変換する特性を示す。本研究では、クルクリゴ果実を凍結乾燥し、純水で洗浄後の残渣を0.05N硫酸抽出した。次いでAmberlite IRC-50に吸着させ1MNaClで溶出した溶液を60%飽和硫酸アンモニウム沈殿させた。これを0.2N酢酸に溶解後脱塩し、粗精製タンパク質画分を得た。粗精製画分をSP陽イオン変換カラム、Q陰イオン変換カラムで精製し、二次元電気泳動を行った。その結果、活性型ネオクリンが12KDaと10KDaのヘテロ二量体構造から成ることを明らかにした。12KDaはpI約5.0の耐性サブユニットで、N型糖鎖を含んでいた。また。10KDaはpI約8〜9の塩基性サブユニットであり、N末端アミノ酸シークエンスから既に同定されているクルクリンサブユニットと同一のタンパク質であった。 12KDaと10KDaは一次構造上、約80%の相同性があるが、前者は後者にくらべリジンやアルギニン等の塩基性アミノ酸が少なく、両者のpIを大きく変化させる原因であった。12KDaのキモトリブシン消化後の糖ペプチドをTFAを用いて加水分解し、単糖組成を分析したところ、マンノース、N-アセチルグルコサミン、フコース、キシロースが3:2:1:1の比で存在することがわかった。この組成比から推定されるN縮合型糖鎖は、植物特有の代表的な構造であり、ミラクリンにも存在が報告されている。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)