水田の化学的・生物的浄化機能を活用した,高窒素循環型粗飼料生産システムの開発
Project/Area Number |
14656100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
杉本 安寛 宮崎大学, 農学部, 教授 (20041030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 恵宣 宮崎大学, 工学部, 教授 (10040974)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80235506)
溝辺 敬美 宮崎県畜産試験場, 飼養部長
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ノットグラス / 飼料作物 / 水田 / 粗飼料生産 / 窒素循環 / 硝酸集積 / サイレージ / 糖蜜 / 採食性 |
Research Abstract |
本研究は水田を利用し、ノットグラスとイタリアンライグラスとの組み合わせによる高窒素循環・環境保全型粗飼生産システムの開発を目的とした。その結果、年間約100kgN/10a窒素を投入したが、栽培した植物体や土壌にはほとんど硝酸集積が見られなかった。また、実験期間の3年間を通じ地下水の硝酸態窒素濃度も1ppm以下であった。ノットグラスとイタリアンライグラスを合計した年間乾物収量は約2t/10aと高い値を示した。 平成15年度の結果でノットグラスサイレージは発酵品質が劣る傾向が認められた。この原因として刈取時にほふく茎等への水田土壌の付着があるが、ノットグラスが水田栽培であるため、若干の土の付着は避け難い。そのためサイレージ調製時に添加剤を利用することでノットグラスサイレージ品質の向上を目指す必要がある。添加材として、乳酸菌と糖蜜添加区を設けて実験を行った。サイレージ貯蔵性の評価として使用されるV-scoreは、揮発性塩基態窒素の多い乳酸菌区が最も低く90.9点で、次いで対照区(93.2点)、糖蜜区(98.9点)の順であった。この結果から水田栽培のノットグラスにおいても糖蜜添加により、良好なサイレージ調製が可能であることが明らかとなった。以上の3年間の結果から、水田の浄化機能を利用したノットグラス-イタリアンライグラス二毛作は、年間を通して優れた窒素処理能力を持ち、また高い生産性を合わせ持つ粗飼料生産体系であり、窒素の多量処理を目的とした高窒素循環型・環境保全型粗飼料生産システムに適応し得るものと考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)