Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
栃の実の50%アルコール抽出物(HCSE)を用いて以下の実験,分析を行った。 1)Polyphenol : HCSE中のPolyphenolは21.3mg/gであり,このことから栃の実はおよそ13mg/gと多量のPolyphenolを含有していることが確認された。 2)収斂作用:メチレンブルー吸着法によって収斂作用が認められ,タンニン当量は0.9mg/mlであった。 3)抗酸化作用:リノール酸自動酸化抑制作用,DPPHラジカル消去作用,スーパーオキサイド消去作用が認められた。 4)抗炎症作用:クロトン油による耳介腫脹試験によって抗炎症作用が確認された。 5)炎症関連酵素に対する作用:シクロオキシゲナーゼに対する抑制作用が認められた。しかし,リポキシゲナーゼおよびフォスフォリパーゼA2抑制作用は認められなかった。 6)抗変異原性作用:Furylfuramide, Mitomycin C, N-methyl-N-nitrosourea,2-AminoanthraceneおよびAflatoxin B1の変異原性を抑制することが確認された。 以上の結果から,栃の実は収斂作用,抗酸化作用,抗変異原性作用および抗炎症作用を有することが確認され,抗炎症作用は主にシクロオキシゲナーゼの抑制によるものと考えられた。現在抗シクロオキシゲナーゼ活性を指標として栃の実に含まれている抗炎症物質の分離・同定を進めている。
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