神経幹細胞の分化調節機構の解明:脳神経回路の再生・修復を誘導するバイオ技術の開発
Project/Area Number |
14656135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久恒 辰博 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (10238298)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 分化調節 / 脳神経回路の再生 / バイオ技術 / 霊長類 / 大脳新皮質 / 海馬 / ネスチン / 脳回路 / 脳再生 |
Research Abstract |
成体の脳内においても神経幹細胞が存在し、この細胞から新しくニューロンが生み出されていることが見出されている。この現象を利用すれば、疾患などにより傷ついた脳の神経回路を、生体に備わった自然治癒力を賦活するで、再生させることが出来るはずである。本研究では、成体脳内に存在している神経幹細胞にスポットを当て、この細胞からニューロンへの分化機構について研究を行った。 1)「成体霊長類の大脳新皮質においては、ニューロン新生が起こっている。」という、グールド博士らの1999年の研究結果(Science誌に掲載)について、追試験をおこなったが、大脳新皮質部位でのニューロン新生の証拠は、一切得ることが出来なかった。しかしながら、大脳新皮質の実質内において、非常に盛んに分裂を繰り返す細胞集団が存在することを確認し、報告した(Journal of Neuroscience,23:937-942(2003))。 2)これまでに、成体でのニューロン新生が立証されている海馬歯状回をモデル系に選定し、当部位でのニューロン新生の仕組みについて解析を行った。本研究において、海馬歯状回部位で神経幹細胞のマーカーであるネスチンを発現する細胞は2種類に分類され、グリア細胞としての性質を有する初期前駆細胞からニューロンとしての性質を持つ後期前駆細胞へ分化した後、新生ニューロンが生み出されていることを発見した(Journal of Neuroscience,23:9357-9366(2003))。 3)大脳新皮質に存在する分裂中の細胞については、マウスを用いて解析を進め、この細胞がネスチンを発現する細胞であることを突き止めた。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)