Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
HO-1遺伝子のストレス応答発現をモニター可能とする系の確立を行った。具体的には,定法に従い,ES細胞相同組換え体を用いて,ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)遺伝子破壊マウスを作製し,本マウスにおいて,Creトランスジェニックマウスと交配して,Creリコンビナーゼを発現させることで,HO-1遺伝子座で遺伝子破壊を惹起させる組換えが起こし,この組換えにより,リポーター遺伝子として挿入されたDsRedが,HO-1遺伝子の制御下で,ho-1 5'非翻訳領域と共に転写され発現するようにした。リポーター遺伝子のDSRedを発現するマウス(ヘテロ接合体)を解析して,HO-1の組織特異的発現を検討した。リポーター遺伝子の発現は,解析したすべての組織で観察されたが,過去の報告同様,HO-1発現は脾臓において最も強く認められた。これは凍結切片の解析等から赤脾髄におけるシグナルであり,好中球・単球・マクロファージ系由来であることが推定された。また,精巣においても,Leidig細胞においてHO-1が共発現していることが判明した。腎臓においては,HO-1は皮質尿細管で発現が観察された。 現時点では,それぞれ組織での発現がストレスに応答したものかは,不明な点である。しかしながら,通常の生育条件において,脾臓に見られるような,網内系の細胞による赤血球の貪食に伴うヘム分解のためのHO-1発現誘導とは,明らかに異なる組織特異的発現が,本研究の解析で数多く認められた。
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