PETを用い生体で遺伝子発現をリアルタイムにイメージングする方法の開発
Project/Area Number |
14657161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前村 浩二 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90282649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣井 透雄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30311624)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | PET / レポーター / 低酸素 / HIF-1 / トランスジェニックマウス / エンハンサー / 動脈硬化 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
HSV-tkはその特異的な基質であるFIAUと反応し、細胞内に取り込む働きを有している。そこで^<124>IでラベルしたFIAUを投与しPETにより画像化することで、HSV-tkの発現する細胞を可視化できる。この原理を利用し、HSV-tkをreporter geneとしPETによりイメージングすることにより、生体動物内における遺伝子発現をリアルタイム評価することが期待できる。本研究は、虚血に陥った組織をPETを用いて生きたままリアルタイムに観察する手法を開発することを目的として遂行した。低酸素状態において、細胞内では転写因子HIF-1が著明に活性化されて核内に移行し、HIF-1結合部位と呼ばれるシスエレメントに結合し遺伝子発現を誘導する。そこで、このHIF-1結合部位をtandemに結合したエンハンサー配列をルシフェラーゼレポーターの上流に結合したコンストラクトを作成した。このコンストラクトをNIH3T3細胞にトランスフェクションし、1%の低酸素状態で培養すると、約10倍にルシフェラーゼ活性が上昇し、このエンハンサー配列が低酸素に反応することが確認された。次にこのエンハンサー配列をHSV-tk遺伝子の上流に結合したコンストラクトを作成し低酸素によりHSV-tkが誘導されることを、in vitroで確認した。その後、このコンストラクトをマウス受精卵にmicroinjectionし、トランスジェニックマウスを作成中である。今後樹立されたトランスジェニックマウスを用いてPETによる画像化を行う予定である。さらに動脈硬化、心筋梗塞モデルを作成し、PETによる虚血部位の観察、さらには虚血を改善する薬剤のスクリーニングを行う予定である。本研究は、低酸素に反応するエンハンサー部位の決定、トランスジェニックマウス用の今ストラクトの作成までは順調にいったものの、トランスジェニックマウスの作成に時間を要したため、1年間ではPETによりin vivoでのシグナルを観察するまでには至らなかった。しかし、計画した実験自体は予定通り進行しているため、近日中にPETによる観察が可能になるものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)