Project/Area Number |
14657174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金出 英夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80038851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 勝也 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80291516)
西村 淳二 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90237727)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 線維芽細胞 / 血管モデル / NIH3T3細胞 / Rho-kinase / Protein inase C / CPI-17 / GF10920X / 血管内皮細胞 / 血管リモデリング / 血管平滑筋細胞 / Protein kinase A / 血管拘縮 |
Research Abstract |
動脈硬化や血管形成術後の血管局所では、収縮性の亢進・攣縮を認めることがある。病変局所の平滑筋細胞や浸潤・増殖細胞において、収縮性亢進に関係する種々の酵素・蛋白質の発現変化が起こっている、と一般に考えられているが、その直接証拠は少ない。人工血管を作製し、これらの酵素・蛋白質の遺伝子を人工血管壁構成細胞に発現させることによって、収縮性の亢進・攣縮におけるその役割の直接証明が可能となる筈である。 本年度は線維芽細胞のcell lineであるNIH3T3細胞を用いる事によって、等尺性収縮を測定可能な人工血管中膜モデルを作成した。さらにNIH3T3細胞に高効率に遺伝子導入できるベクターを開発し、CPI-17の過剰発現による線維芽細胞の収縮性の変化を検討した。CPI-17を過剰発現させた細胞とコラーゲンゲルを用いて作製した血管中膜モデルのリング標本は、PKCの活性化剤であるPDBuの投与により、10%FBSによる収縮の2-3倍の張力を発生した。一方、ベクターだけを発現させたコントロールではPDBuの投与により、むしろ基線以下に弛緩した。また、PKCによるリン酸化部位である38番目のThrをAlaあるはGluに変異させたCPI(CPI38AおよびCPI38E)では、PDBuによる収縮は得られず、コントロールと同様に弛緩した。CPI-17を過剰発現させた細胞のPDBuによる収縮は、PKC inhibitorであるGF109203Xにより抑制されたが、Rho kinase inhibtorであるY27632では抑制されなかった。線維芽細胞を中膜構成細胞として作製した人工血管モデルにおいては、PKCの活性化は本来は弛緩を起こすが、CPI-17を発現させると収縮に転じることが明らかになった。
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