ドパミンD2受容体の遺伝子導入による記憶障害治療の試み
Project/Area Number |
14657230
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井口 昭久 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20109763)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅垣 宏行 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (40345898)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | アデノウィルス / 海馬 / ドーパミンD2受容体 / 記憶 / ドーパミン受容体 / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
ドーパミン神経系が学習記憶に関与することはよく知られているが、海馬のドーパミン神経系についてはこれまで余り注目されてこなかった。 我々は、学習記憶能の改善のための新たな治療ターゲットとして、海馬のドーパミンD2受容体(D2R)に着目して以下の研究を行った。 1)D2Rの遺伝子導入のためのアデノウイルスベクターの開発 アデノウイルスベクターによってラット脳へのD2Rの遺伝子導入を行い、Positron Emission Tomographyを用いて、遺伝子発現の経過を生体内で追跡する技術を開発し(Synapse 43:195-200,2002.)、それによって加齢に伴う遺伝子発現経過の違いを明らかにした(Neuroscience 121/2 479-486,2003)。 2)海馬のD2Rの学習記憶への関与の検討 昨年はpassive avoidanceの課題において、コリン欠乏食飼育ラットの学習記憶に海馬のD2Rが関わっている可能性を示したが、本年は、八方迷路をもちいて正常ラットの学習記憶にも、海馬のD2Rが関与していることを明らかにした(33^<nd> annual meeting of Society for Neuroscience)。 3)脳透析をもちいた検討 D2Rの阻害薬の海馬への直接投与によるコリン欠乏食飼育ラットの学習記憶能力の低下に、海馬のアセチルコリンの放出能の低下が関与している可能性を示唆する予備的なデータを得た。また加齢に伴うD2Rの反応性の変化を脳透析によって検討した(Exp.Gerontol. 38/39;1009-1013,2003)。
|
Report
(2 results)
Research Products
(16 results)