Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究では、造血幹細胞と血管前駆細胞の遺伝子発現をDNA arrayを用いて、系統的に解析しその異同を明らかにすることを目的とした。ここでは、未分化細胞集団に限定し、しかもin vitro培養系において、高率に純化された細胞群を対照として用いる。 今年度は以下のことを明らかにした。 1)マウス骨髄幹細胞(c-Kit陽性Sca-1陽惟Lin陰性細胞:KSL細胞)は、蛍光色素排出率の高いSide Population (SP)と低いMain Population (MP)に分かれることが明らかとなった。SPは、胎仔肝や新生仔期骨髄には認められず、生後4週頃より検出できる。我々は、SP細胞の70-80%がTIE2陽性細胞であることを見いだした。骨髄組織の免疫染色により、幹細胞は骨芽細胞の近く、あるいは、それに接して存在することを明らかにした。さらに、アンジオポエチン-1は、TIE2受容体を介して、幹細胞がニッチと接着するのを誘導することを示した(Arai F, Hirao A et al, Cell, in revise)。 2)マウスES細胞から、造血細胞と血管内皮細胞の分化誘導をはかり、遺伝子の発現を解析した。造血幹細胞には、TIE2, GATA-2, Evi-1, nanogなどの分子が発現していることを確認した(Hamaguchi I, et al, in preparation)。しかしながら、血管幹細胞特異的遺伝子を同定することはできなかった。
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