骨髄移植によるインスリン抵抗性および肥満治療の試みと脂肪幹細胞の単離
Project/Area Number |
14657267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 信博 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (40200729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊島 秀男 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20197966)
島野 仁 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20251241)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 骨髄移植 / 肥満 / 脂肪細胞 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
骨髄細胞の脂肪細胞分化、正常分化脂肪細胞の導入のもたらす肥満やインスリン抵抗性への治療応用の可能性を検討する目的で、肥満とインスリン抵抗性のモデル動物であるレプチン欠損(ob/ob)マウスに骨髄移植を施行した。 1:まず基礎検討として、CAG-GFPトランスジェニックマウスを用い、蛍光染色された骨髄細胞を、正常マウスに移植し、移植骨髄由来の細胞が脂肪組織に取り込まれるか検討した。GFPの蛍光染色を指標に検索すると、脂肪組織で弱く染色されるものの、非特異的な発色、血球細胞の混入の要素を考慮すると、正常状態での脂肪細胞への分化は極めて少ないと考えられた。 2:正常(CAG-GFP)骨髄をob/obマウスに移植した。対照実験として、ob/obマウスの骨髄をob/obマウスに移植した。骨髄の生着は、蛍光血球、放射線後の生存により確認した。興味深いことに移植後、非処理コントロールob/obマウスに比して著明な体重増加の抑制が認められ高血糖、高インスリン血症も改善傾向を示しているが経過観察中である。しかしこの体重抑制効果は、正常骨髄,ob/ob骨髄移植、両群ともに認められた。正常群は、ob/ob骨髄移植群同様、血中レプチンは測定感度以下であり、骨髄由来に細胞が血中レプチン濃度への寄与は否定的であった。今後、より肥満の発症が著しくない若いob/obマウスを用いて同様の検討を実施中である。 3:レプチンの補充療法としてex vivo治療を試みた。あらかじめレンチウイルスを用いてレプチンを遺伝子導入した正常(CAG-GFP)骨髄を作製し骨髄移植を行なった。現在その効果を検討中である。培養上清、血中とも遺伝子導入した細胞からのレプチンの分泌は確認している。 4:骨髄移植によるob/obマウスの体重増加抑制は、放射線照射による影響の可能性が大きく、この機序を検討する実験も進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)