ゲノムワイド点突然変異誘発法を用いた新規糖尿病遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
14657273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池上 博司 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20221062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若菜 茂晴 理化学研究所, ゲノム科学総合研究センター, チームリーダー (90192434)
藤澤 智巳 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324766)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 1型糖尿病 / 遺伝子 / 自己免疫 / テーラーメード医療 / 糖尿病 / 突然変異 / 遺伝 |
Research Abstract |
1型糖尿病のモデルNODマウスではMHC領域に存在するIdd1が疾患感受性に最も強く関与するが、その本体はクラスII領域のAおよびE遺伝子と考えられている。しかし、クラスII遺怯子にNODと全く同一の塩基配列を有するCTSマウスのMHCを導入したコンジェニックNODマウスでは発症頻度が著明に抑制され、発症週齢も著明に遅延することから、クラスII以外の領域に疾患感受性を規定する第2のコンポーネントIdd16がマップされた。サブコンジェニックマッピングにより、Idd16はクラスIのK領域に限局されることから、領域内の強力な候補遺伝子であるクラスI MHCのK遺伝子の全エクソン(イントロン境界部分を含む)ならびにプロモーター領域の塩基配列を決定した。その結果、抵抗性アリルを有するCTSマウスと感受性アリルを有するNODマウスとの間に10個の一塩基置換(SNP)を見出した。内訳は、プロモーター領域に5個、エクソン2に1個、エクソン4に4個で、プロモーター領域の多型は既知の転写因子結合部位に影響を与えるものではなかったが、エクソン4の3つのSNPはTyr^<191>→His^<191>、Asp^<198>→Lys^<198>という2つのアミノ酸置換をもたらし、K分子のα3ドメインの構造に変化を与えることが示唆された。塩基置換がアミノ酸置換を介してK分子の構造に変化を与えることを検証する目的で、NOD、CTSおよびNOD.CTS-H-2コンジェニックマウスのK分子とモノクローナル抗体との反応性をFACS解析した結果、NODマウスがK^dに対する抗体とのみ反応したのに対して,CTSおよびNOD.CTS-H-2コンジェニックマウスではK^dに加えてK^kに対する抗体とも反応を示し、塩基配列レベルの変化と一致する結果であった。以上の結果より、Idd16の原因としてクラスIのK遺伝子の多型が関与している可能性が示された。ヒト対応領域を検索した結果、ヒトでもクラスI領域に病態に影響を与える遺伝子が存在する可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)