ラット自然高肺転移モデル(GKS-HL)を用いたLEMの転移抑制効果に関する検討
Project/Area Number |
14657303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐野 純 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (30324304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐治 重豊 岐阜大学, 医学部, 教授 (80021400)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Lentinus edodes mycelia / Anti-tumor effect / GKS-HL / High lung metastatic model / Peritoneal cercinomatous model / Peritoneal carcinomatous model |
Research Abstract |
【目的】椎茸類の一種で、健康食品として発売されている椎茸菌糸体抽出物(Lentinus edodes mycelia,LEM)の抗腫瘍効果の有無を、教室で樹立したラット自然高肺転移株(GKS-HL)の腹腔内注入で作製した腹膜播種モデル(GKS-HP)を用い評価・検討し、本剤のBRM効果の可能性を推察した。 【方法】4週齢ラットF344/NS1c(♂)を体重別に漸次対照群とLEM群に分け、LEM群には原末を固形飼料で0.3%,0.9%となるように配合したLEM含有飼料を、対照群にはクレア製実験用固形飼料(CE-2)を、それぞれ7日間経口投与した。次いで、LEM投与7日目に1×10^6個のGKS-HLを腹腔内注入移植して腹膜播種モデルを作成後、試験群では腫瘍移植後もLEM投与を継続し、移植後2、4週目に犠牲死させて、血性腹水と腹腔内転移結節の総重量(IPT)を合算・評価した。また、移植後80日目まで継続飼育して生存率を求め、腫瘍移植後2、4週目のCon A刺激による脾細胞のサイトカイン産生程度(IFN-γ、TNF-α、IL-4、IL-6、IL-10、IL-12)を測定した。 【結果】1)平均生存期間は0.3%LEM群で有意の延長を認めた。2)腹腔内移植後2週目のIPT(g)はLEM群で有意に抑制された。0.3%LEM群では腸間膜リンパ節に転移を認めなかった。3)腹腔内移植後4週目の剖検時で、血性腹水は対照群と0.9%LEM群で全例に観察されたが、0.3%LEM群は50%と有意の抑制を示した。IPTは、対照群の10.91±0.89に比べ0.3%LEM群が4.30±2.54(抑制率60.6%)と有意に低値で、0.9%LEM群でも7.52±1.55(抑制率31.1%)と低値となる傾向が観察された。腸間膜播種は対照群と0.9%LEM群は全例に観察されたが、0.3%LEM群は2/6(33.3%)と有意に低値であった。4)IL-6は腫瘍移植後2週目では各群に有意差を認めないものの、4週目ではLEM群でIL-6の過剰産生を抑制した。 【考察と結語】0.3%LEM含有飼料の投与で、非投与対照群に比べ有意に腫瘍増殖が抑制された。LEMの効果は至適濃度依存性で、BRM的作用機序の誘導による可能性が示唆され、0.3%LEM群は早期から腫瘍増殖の抑制効果を示す可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)