軟骨細胞の分化に必須な転写因子群の、完全同定に向けたシステム構築
Project/Area Number |
14657360
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
篠村 多摩之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70206118)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | 軟骨組織 / 遺伝子発現 / 転写因子 |
Research Abstract |
ヒト骨髄由来の間葉系幹細胞が軟骨細胞へ分化する過程で起こる遺伝子発現の変化について、1万2千種類の既知遺伝子を対象にDNAチップを用いた網羅的解析を行った。その結果、数百を越える多数の遺伝子が軟骨分化と連動して激しく変化していることが明らかになった。そこで本研究では主に転写因子に焦点を当て、その中から特に変化の激しかった22種類の遺伝子を選び出して更に詳しい解析を行った。まずそれぞれの転写因子の発現が軟骨分化に必須であるかどうかを調べる目的で、解析系を未分化なマウスATDC5細胞に切り替え、インシュリンによって引き起こされる軟骨分化過程においても同様の変化が観察されるかどうかノーザンハイブリダイゼーション解析を行った。その結果、一つの因子を除いて他の全ての因子は軟骨分化に伴ってその発現がほとんど変化しないか、あるいは低下していた。また幾つかの因子については、マウス肋軟骨由来のmRNA中にシグナルが検出できなかった。このことは、BMP-2によるヒト間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化過程で見られる転写因子の活性化は、必ずしも一般性のある現象ではないことを示唆している。尚、上述した二つの系で共に発現の活性化が観察された転写因子(Tilz 1)については、マウス肋軟骨での発現がノーザンハイブリダイゼーション解析で確認できたので、現在in situハイブリダイゼーション法により軟骨組織の発生過程と関連させてin vivoでの発現パターンについて解析を進めている。 レポーター細胞の作成については、まず簡易的な方法としてII型コラーゲンのプロモーター下流にLac Z遺伝子を繋いだとプラスミドを作成し、それを未分化ATDC5細胞に導入して軟骨分化に伴ってβ-ガラクトシダーゼが発現する細胞をクローン化している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)