Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,我々が作出したシェーグレン症候群の動物モデルであるIRF-1強制発現のMRL/lprマウスの唾液腺や脾臓からmRNAを抽出し,cDNAを作製,サイトカインや細胞増殖因子を主体とするcDNAチップを用いて,様々な遺伝子の発現,変異,多型を大量かつ並列的に検討することにより,IRF-1強制発現による唾液腺炎の増悪機構を解明し,シェーグレン症候群の病因解明を試みることである.これまでIRF-1強制発現MRL/lprマウスの脾臓から調整したcDNAを様々なサイトカインや細胞増殖因子を含む700種類以上の遺伝子を対象としたDNAチップを用いて,大量かつ並列的に解析した.その結果,IgG3 mRNAの発現のように,これまでの我々の研究結果から,ある程度コントロールマウスとの違いが予測された遺伝子発現もみられたが,未だ発現の意義が不明である多数のEST(expressed sequence tag)に,コントロールマウスとの違いが見出された.現在それらのプライマーを作成し,対象としたマウスにおける遺伝子発現を詳細に検討しているところである.また,これまで我々は,IRF-1強制発現のMRL/lprマウスにおける背景遺伝子の役割を解析するために,IRF-1強制発現のMRL/lprマウスの基になったMRL/lprXC57BL/6-IRF-1のリコンビナント近交系を約30系統作出してきたが,現在,これらのマウスのゲノムワイドスキャンを行い,ゲノムのパターンと病理組織学的所見ならびに血清学的所見とのリンケージ解析を進行中である.さらに,リコンビナント近交系の系統の脱落をできるだけ防止し,系統維持をより確実にするための凍結受精卵の保存も並行して行っている.
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