超原子価有機臭素化合物の合成法の開発とその反応性の解明
Project/Area Number |
14657564
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
落合 正仁 徳島大学, 薬学部, 教授 (50127065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HERMAN Josef Frohn ゲルハルドメルカトル大学, 無機化学部, 教授
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | 超原子価 / 臭素 / アルキン / ブロマン / スタンナン |
Research Abstract |
我々は三価の超原子価有機ヨウ素化合物の合成にI(III)-B(or Si,Ge,Sn)交換反応が有効であることを既に見出しており、三価の超原子価有機臭素化合物の合成に本法を適用することを計画した。このBr(III)-B(or Si,Ge,Sn)交換反応を実施するためには、三価の臭素化試剤であるBrF_3が必要となる。BrF_3は極めて強力な、危険な酸化剤であり、その取り扱いには細心の注意と特殊な技術が要求されるため、長年にわたってBrF_3の化学を研究し、その合成や取り扱いに独自の手法を開発しているドイツゲルハルドメルカトル大学のFrohn教授と共同で、三価の超原子価有機臭素化合物、特にアルキニル-λ^3-ブロマンの合成法の開発を行った。 1)アリールシラン(ArSiMe_3)にBrF_3を作用させてまずアリール(ジフルオロ)-λ^3-ブロマンを合成した。次いでBF_3の存在下にアルキニルシランおよびアルキニルボロン酸と反応させて、Br(III)-BおよびBr(III)-Si交換反応を実施したが、目的とするアルキニル-λ^3-ブロマンは得られなかった。ところが、アルキニルスタンナンを用いたところ、Br(III)-Sn交換反応が速やかに進行しアルキニル-λ^3-ブロマンが高収率で得られた。アルキニル-λ^3-ブロマンはこれまでに合成されたことの無い化合物であり、最初の合成例である。 2)合成したアルキニル-λ^3-ブロマンは全て油状であったが、18-crown-6を加えて錯体を形成させ、その結晶化に成功した。また、X線結晶解析を実施しその固体構造を明らかにした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)