脳特異的発現新規スルホトランスフェラーゼのアンチセンスmRNA法を用いた機能解析
Project/Area Number |
14657613
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永田 清 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (80189133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 美樹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (10196488)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | スルホトランスフェラーゼ / アデノウイルスベクター / 脳特異的発現 / アンチセンスRNA / RNAi / マウス / 発現抑制 |
Research Abstract |
本研究では、脳において特異的に発現している新規スルホトランスフェラーゼ(ST)の機能を解明することであり、その実験手法としてアデノウイルス(Ad)ベクターを用い、アンチセンスmRNAを発現させ、脳に導入して一過性に酵素の発現を抑え、マウスにおける本酵素の機能解析を行い、ヒトにおける生理機能を予測することを目的とした。 まず申請者らは、マウスデータベースの塩基配列をもとに脳から新規ST5cDNAを単離し、大腸菌を用いてタンパクを発現させ、さらにこのタンパクを精製して抗体を作成した。次に、哺乳動物発現ベクターにこのcDNAを挿入し(pCMVST5)、培養細胞中で発現を試みた。タンパクの発現は先に作成した抗体によって確認した。一方、アンチセンスmRNAを発現させるためのAdベクター作成については、cDNAを逆向きに挿入することで検討していたが、このST5に先立ち他の遺伝子を同様な方法でアンチセンスmRNA発現Adベクターを作成し、培養細胞に発現を試みたところ細胞死を引き起こした。同時期に長いアンチセンスmRNA発現は、細胞死を引き起こすとの報告がなされた。 そこで申請者は、18-23bpによるRNA interferenceの現象に注目し、そのAd発現ベクターを作成することにした。そのためにRNAポリメラーゼIIIを転写に用いるマウスH1およびヒトU6RNAプロモーターDNAを単離した。これらのプロモーターを改変し、発現Adベクターに組み込んだ。次にST5 mRNA配列の中から2カ所19ベースを選択し、small double strand RNA(sdRNA)が発現するように先に発現Adスベクターに構築した。現在、2種のST5 sdRNA発現ウイルスの作成を完了した。これに先立ち、他の遺伝子について同様に発現AdベクターによってsdRNAを発現させたところ、培養細胞中でその遺伝子産物であるタンパクが約90%以上発現抑制を引き起こすことに成功している。 本研究においては、当研究室でタンパク発現抑制が可能なsdRNA発現システムを独自に開発した。またST5の機能解析までには至らなかったが、ST5 sdRNA発現ウイルスの作成に成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)