Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 泉 筑波大学, 教育学系, 教授 (70176907)
近藤 達郎 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40304935)
堀井 健一 長崎大学, 教育学部, 助教授 (20190233)
戸北 凱惟 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20018659)
川上 昭吾 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10033896)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
学校教育における教育課程やその内容については,国や社会が必要とする人物像を描き,その育成を図るという形で決定されてきている。とはいえ具体的には,伝統的な教育実績を受け継ぐことが中心となっており,新しい分野や内容を組み入れていくことは非常に難しい状況にある。 この状況は,自然科学教育において,深刻な問題を発生させている。つまり,戦後,自然科学が急速に発展し,その成果が日常生活に活用されるようになった現在,学習内容だけでは日常生活にごく普通に用いられている機器や食品を話題にできないようになっているのである。言い換えれば,日常生活で必要な科学的知識が学校教育レベルを越えてしまっているのである。この状況を改善しなければ,自然科学に対する正常な理解やその充実が図れない。 本研究ではこの状況の改善のために,遺伝子工学を取り上げ,学校教育段階でのその組み込みを検討した。ただこの分野の成果は,単なる自然科学の知識として学習するという単純なものではない。そこで自然科学教育だけではなく,倫理教育等を含めた形で検討を行った。 その結果,小学校や高等学校の実践を通して現在の理科教育の中にゲノムやクローンといった遺伝子工学がもたらした知識の組み込み,或いはDNAなどの実験教材の作成は可能であることが判明した。また,先端科学の成果をどのように市民が評価するかについての教育は,その方向性の段階から十分に議論する必要性が残っていることも明らかにした。
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