土壌呼吸量測定法の確立による純一次生産量データから生態系純生産量データへの変換
Project/Area Number |
14658154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
福嶌 義宏 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (00026402)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 土壌呼吸 / 自動開閉式チャンバー / 土壌の鉛直構造 / 土壌空隙中のCO2濃度 / 分子拡散方程式 / 土壌呼吸測定法 / 純一次生産量 / 生態系純生産量 / NEE / チャンバー / 乱流フラックス / 夜間大気安定時 / CO2 |
Research Abstract |
森林地域が大気から吸収するCO2ガス量は、微気象学的な方法である渦相関法で単位面積あたりの時間積分値として検出される。その中には、純一次生物生産量以外に土壌有機物の分解過程で生ずるいわゆる土壌呼吸消量が含まれることになり、生きた樹木による根呼吸量との分離法とその評価方法が世界的にも問題となっている。本研究では、協力研究者達と測定器開発とその利用、理論的な検討を行ったのであるが、目標とする本研究題目を達成するにはまだまだ難関があることを改めて認識するに至っている。とは言え、協力研究者達による自動開閉式の土壌呼吸チャンバーによる観測とその解析結果や、土壌の深さ方向を考慮した理論的試行による土壌呼吸量解析から、着実な成果が出てきている。まず、本研究者も参画して新たに開発した自動開閉式のチャンバー式土壌呼吸測定装置8台を、協力研究者である名古屋大学生命農学研究科、太田岳史教授とその大学院生、品川哲郎氏による、野外観測が名大構内で実施された。各チャンバーは約10m離れた2本のコナラを結ぶ直線上に等間隔に設置された。当然に、土壌呼吸量は従来のように地温に依存するから明瞭な季節変化が現れたが、樹間距離と土壌呼吸量とは明確な関係が見られなかった。しかし、土壌の体積含水率は同一地温に対して制限要因として土壌呼吸量の増大を抑制していることは判明した。つぎに、本研究者の協力研究者である高橋厚裕氏によって、土壌空隙内CO2濃度から土壌呼吸量を評価する方法が考案された。検証場所は1と同じく名大構内のコナラ林で、チャンバーで計測された土壌呼吸量と、10cm深度のCO2濃度で検証すると、理論式に適った良好な結果が得られた。本方法は最初に述べたようなチャンバーを必要としないという利点がある。いずれにせよ、以上に得られた成果は、今後、土壌内の層別有機物量分布や細根量評価、空隙分布等の調査を行うことが要請されることを意味する。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)