竹はなぜ急速にその勢力を広げ始めたか―竹林拡大の実態と侵入生態の解明
Project/Area Number |
14658169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
秋山 侃 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 教授 (10283318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 好迪 (西條 好廸) 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 助教授 (00021725)
板野 志郎 岐阜大学, 農学部付属農場, 助手 (80242741)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 放置竹林 / 衛星画像 / 節間伸長 / アロメトリ法 / 複合画像 / 寿命解析 / 地下茎 / コンパートメントモデル / IKONOS衛星 / Landstat衛星 / 相対生長式 / 侵入戦略 / バイオマス / 航空写真 |
Research Abstract |
外国からの筍の輸入増大や、建築資材としての竹材の需要低下に伴い、近年、西日本各地で放置竹林が増えている。放置竹林は里山や植林地に侵入して樹木を圧倒・駆逐するばかりでなく、景観の悪化や斜面崩壊などの原因となり、社会的問題になっている。そこで有効な竹林管理の手法を確立するため、(1)竹林の分布実態の把握と、(2)地下茎伸長による生態侵略機構の解明、(3)竹林の維持機構のモデル化などを試みた。対象は岐阜市周辺とした。 (1)では、Landsat衛星ETM+画像、IKONOS画像、航空写真、気球写真などを用いて、分布域と現存量を新しい手法で解析した。その結果、季節別のLandsat画像を比較すると、冬季の画像が最も竹林抽出に適していること、また、空間分解能が高いIKONOS画像と波長分解能が高いLandsat画像による複合画像は、小規模に分布する竹林を精度高く検出できること、などを明らかにした。1975年と2000年の航空写真と地理情報解析から、竹林数は変化が少ないが1haを超す大型竹林がふえ、美濃地方の竹林面積は大幅に増加していることが示唆された。 (2)地下部の侵入戦略については、徳山ダム予定地で10m四方を約50cmの深さで掘り出し、1年間の地下茎伸長量の計測や節間伸長の規則性などを調べた。その結果、節間長の季節性から年間伸長量を約2m弱と推定した。また、地下茎分布のデジタル写真を画像解析し、地下部重を推定した結果、1平米あたり3.53kgと推定した。アロメトリ法で推定した地上部は地上部は2.37kgであったことから、徳山での竹の平均現存量は5.90kg/m2、T/R比は0.67で、ススキ並みであった。 (3)竹林生態系管理のためにコンパートメントモデルを作成した。ここでは個体群動態と資源量を予測するモデルの構築概念と、それに必要な竹桿の生態学的寿命解析とアロメトリ解析を行い、実際にどのように管理すればよいかを検討した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)