Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
本研究は,柔軟な構造によって神経への侵襲や「ずれ」を防止する微小多点神経電極の開発を目的とするものである.昨年度に引き続き,下記の課題の解決を図った.個々の課題は動物の神経を対象とした評価実験を行なった上で,さらに統合して,一体化を目指すこととした.以下,課題毎に本年度の実績について説明する. 1 柔軟な基板を有する神経電極の改良 ポリイミドを基板とした,シリコンを針電極とする剣山型電極の試作に成功し,強度,電極インピーダンスなどの特性を評価した上で,神経活動の計測に成功した。 2 柔軟な電極構造を有する神経電極の改良 これによって,神経束内での個々の神経線維に対する機械的侵襲度が低減し,生体適合性が向上するだけでなく,上記の「ずれ」の問題の解決も期待される. パリレンを基板とし,針電極部も基板を折り曲げて構成する形の新しい剣山型の電極を開発した.上記1に比べ高度な柔軟性を獲得している.ラット大脳皮質を対象とした計測にも成功した. 3 柔軟な電極の刺入・装着方法の開発 柔軟な電極は,そのままでは網膜,神経束,脳の中に刺入することが困難であるため,刺入・装着方法を開発する. 上記2の電極の針電極部について,レジストを犠牲層とすることにより微小流路を形成することに成功した.この中にポリエチレングリコール(PEG)を注入することにより,刺入に必要な固さを獲得し,刺入後にはPEGが神経組織内で溶解することによって,柔軟化させることに成功した.さらにこの流路を薬液注入などに利用することにより,さらなる応用の広がりが期待されるが,それについても基礎的な特性(強度変化,薬液注入能力)の確認を行った。
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