誘導結合プラズマと表面波プラズマを利用した新しい無水銀光源の開発
Project/Area Number |
14702067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
プラズマ理工学
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
神野 雅文 愛媛大学, 工学部, 助教授 (30274335)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥28,990,000 (Direct Cost: ¥22,300,000、Indirect Cost: ¥6,690,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2002: ¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
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Keywords | ICP / キセノン / 光源 / プラズマ加執機構 / 電源周波数 / 細管化 / 無電極 / RF / 希ガスランプ |
Research Abstract |
前年度までにキセノンのICP放電においてアンテナコイルを多重化することにより数万cd/m^2という高輝度を得ることができた。今年度はガス圧による輝度の変化に着目して実験を行った。アンテナコイルを多重化しない場合、キセノンのガス圧200Torrで輝度は約27,000cd/m^2であった。ガス圧を下げていくと、ガス密度の減少により、輝度は単調に降下し、1Torrでは約3000cd/m^2にまで下がった。しかし、さらにガス圧を下げていくと今度は逆に輝度が上昇し、0.3Torrで15,000cd/m^2となり、さらにガス圧を下げると再度輝度も降下した。 本研究におけるICP放電では、キセノンの可視光は主にイオンと電子の再結合輻射により生じる。したがって、電子密度を高くすることができれば高輝度化が可能であるといえる。一般にはガス圧を下げるとガス密度が減少するので、電離度の変化が小さければ電子密度も低くなる。しかし、上記の実験により1Torrから0.3Torrの範囲ではガス圧を下げることにより逆に電子密度が上昇しているということになり、プラズマ中の原子過程に何らかの変化が生じたと考えられる。ICPでのプラズマの加熱機構には衝突加熱と無衝突加熱の2通りの機構が知られており、ガス圧が下がると無衝突加熱が支配的になる。本研究の条件では、計算によると上記とおよそ同程度のガス圧領域で無衝突加熱機構が発現することが分かったが、無衝突加熱と電子密度の上昇との間の明確な相関関係は見出せなかった。 一方、0.3Torrの場合と同程度の輝度を得ることができる100Torrの場合では、発光部がランプの中央に集中し、かつ径方向分布では外側に発光部分が偏ったドーナツ形の形状となったのに対し、0.3Torrでは発光部分がランプ全体に広がった放電となった。したがって、ランプから得られる全光束では0.3Torrのほうが大きくなり、発光の均一性も良いということになる。さらに、低ガス圧で済めば高価なキセノンガスの使用量を削減することができ、工業的にも有利である。 また、ガス圧に加えて電源周波数やランプ形状の影響も検討した。電源周波数を13.56MHzから28MHzに上昇させることにより10%程度の輝度の上昇が得られた。430MHzなどのUHF帯での放電も試みたが、インピーダンスの不整合により高輝度を得ることはできなかった。ランプ形状については、放電管の直径を26mmから14mmまで細くし、20%程度の輝度上昇を得ることができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)