生理活性物質の長期酸化防止を可能とする抗酸化剤高速再生サイクルの設計
Project/Area Number |
14703019
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北川 尚美 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00261503)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥18,980,000 (Direct Cost: ¥14,600,000、Indirect Cost: ¥4,380,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2003: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2002: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
|
Keywords | 生理活性物質 / 酸化防止 / 抗酸化剤 / β-カロチン / ビタミンE / 油水二相系 / ビタミンC / βカロチン / カテキン |
Research Abstract |
本研究は、脂溶性抗酸化剤ビタミンEと水溶性抗酸化剤ビタミンCの共存系にさらに両親媒性抗酸化剤カテキンを複合させた新規な酸化防止法を確立することを目的としている。これまでに、界面積既知の油水二相系においてビタミンEとC共存下で生理活性物質β-カロチンの酸化実験を行い、酸化防止期間が最大となる抗酸化剤添加条件を実験的に明らかにした。また、各抗酸化剤単独存在下におけるカロチンの酸化モデルを構築した。本年度は、これらの酸化モデルを組み合わせ、さらに、ビタミンEとCの間で生じる反応を考慮することによって、両抗酸化剤共存下でのカロチン酸化モデルを構築した。昨年度までの研究により、両抗酸化剤共存下では、ビタミンC初濃度が低い場合にはビタミンE消費が促進されてカロチン酸化の抑制期間が短くなるが、ビタミンC初濃度が高くなると逆にビタミンE消費が抑制されて酸化抑制期間が飛躍的に長くなるという実験結果を得ている。そこで、ビタミンE消費を促進する反応として、水相でのビタミンC自身の酸化によって生じた極性の高い連鎖成長ラジカルが油水界面でビタミンEを消費する反応を、ビタミンE消費を抑制する反応として、ビタミンCがラジカル化したビタミンEに水素を供与し再生する反応を、それぞれ考慮した。また、再生反応は油相に溶解したビタミンCとビタミンEの間で生じるとした。これらの反応および物質移動を考慮した酸化モデルは、前述したビタミンC初濃度に応じてカロチンの酸化が促進されたり抑制されたりという、相反する現象を良好に表現した。また、このモデルを用いてカロチン酸化に及ぼすビタミンE初濃度や油水界面積の影響を検討することにより、酸化抑制期間を増大させるための適切な条件を明らかにした。
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)