メルロ=ポンティの身体論と哲学的人間学および認知心理学との関連
Project/Area Number |
14710006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Philosophy
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
音喜多 信博 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教授 (60329638)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 哲学的人間学 / 現象学 / メルロ=ポンティ / シェーラー / テイヤール・ド・シャルダン / ゲーレン / A.ゲーレン / M.シェーラー / M.メルロ=ポンティ / M.ハイデガー / 生命倫理学 |
Research Abstract |
1、本年度は、年度初めの計画どおり、メルロ=ポンティの身体論とシェーラーの知覚理論との関連について研究をすすめた。具体的には、『倫理学における形式主義と実質的価値倫理学』(1913-16年)、『知識形態と社会』、(1926年)所収の「認識と労働」、および「観念論-実在論」(1927年)などにおけるシェーラーの知覚理論を整理し、それを『行動の構造』(1942年)や『知覚の現象学』(1945年)に代表される前期メルロ=ポンティの知覚理論と比較した。その結果、メルロ=ポンティは、「形式的=機械的自然観」に基づく知覚理論に対する批判というシェーラーのテーマを継承して、自身の現象学的知覚論を展開しているということが明らかになった。両者ともに、環境からの物理的刺激に対する単なる受動的反応として知覚を捉える機械論的な経験的心理学に反対して、有機体の生命的関心と相関した、一種能動的な環境世界との関わりという観点から知覚を研究している。シェーラーは「衝動的-運動型の知覚理論」を展開したが、前期メルロ=ポンティはそれを継承しながらも、シェーラーのいう「衝動」という哲学位置づけの不明確な概念は使用せず、あくまで知覚の「作動的志向性」の現象学的記述に徹している。さらに、こういった両者の研究方向は、今日の認知科学研究の一流派であるJ.J.ギブソンらの「生態学的心理学」とも親近性をもつものであることも明らかになった。以上の研究成果の一部は、玉川大学脳科学研究施設「生命観」部門・第16回研究会(平成16年10月17日)における研究発表「後期シェーラーにおける知覚論と形而上学」にまとめられた。 2、また、昨年度からの継続課題として、メルロ=ポンティの思想とシェーラーやテイヤール・ド・シャルダンの哲学的人間学との関連についても研究をしてきたが、その成果は、論文「メルロ=ポンティと哲学的人間学-コスモロジーをめぐる問題」(『現象学年報』第20号)にまとめられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)