Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究は「関係」と「コミュニケーション」(以下COMと記)を焦点に、JETプログラム国際交流員(CIR)受け入れ地方自治体で働く職員(担当者)が協働に必要な関係調整を行なう上で、COMにおける関係調整の認識、促進/阻害要因への認知的準拠枠を特定し、同時に関係調整促進のCOM方略を探索する目的があった。平成16年度研究の実績と成果は第一に、昨年実施したCIRと担当者が対象の研修プログラムの調査結果をまとめ、学会報告、論文として発表。この研修はこれまでの本研究者の研究より、担当者とCIRの協働に必要なCOMを考え仮説化した4つの仮説的学習目標を達成するための学習ユニットや内容で構成される。仮説的学習目標は「1自己開示が自己や他者への気づきを深化する]、「2メタCOMが自己や他者への気づきを深化する」、「3共同作業が自己と他者を統合する一体感をつくる」、「4体験学習を通して得られた気づきが自己と他者の関係認知を再構成する」で、「COMを通して対人的気づきを深め関係を再構成する」が全体的テーマになる。これらは研修実施時の収集データから検証され支持された。担当者の働く地方自治体の中の一つの課という社会集団に外国人であるCIRが参入するという構図で、相手への新しい気づきが生じ理解が深まると関係の再構成が進み、その関係性から派生する両者の相互作用がより良い協働関係に役立つことが期待され、自己開示、メタCOM、共同作業による一体感等を通じたCOM的相互作用の経験が役立つことがいえる。第二に、一昨年度の半構造化面接によるデータより析出した質問紙調査項目について、上記調査結果から再度質間の構造に調整を加え予備調査を行うことにした。この理由に加え、担当者の4月異動の事情もあったことから、質問紙の本調査時期を平成17年5月末とした。本年度中にこの調査結果をまとめて公表したい。
All 2005 Other
All Journal Article (2 results) Publications (1 results)
青森公立大学紀要 10巻2号
Pages: 21-34
110004625007
青森公立大学紀要 11巻1号