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遺跡出土下駄の全国集成に基づく編年および地域性の抽出に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 14710284
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 考古学(含先史学)
Research InstitutionKashihara Archaeological Institute , Nara prefecture

Principal Investigator

本村 充保  奈良県立橿原考古学研究所, 調査第1課, 主任研究員 (00270778)

Project Period (FY) 2002 – 2003
Project Status Completed (Fiscal Year 2003)
Budget Amount *help
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords下駄 / 全国集成 / 編年 / 地域性
Research Abstract

昨年度に引き続き、各遺跡出土の下駄を実見し、写真撮影を行った。本年度は北陸、北部九州を中心として行った。
観察の結果、福岡市所在博多遺跡出土下駄に関して興味深い成果を得た。博多遺跡では14世紀から15世紀代頃の下駄が出土している。通常この時期の下駄は連歯下駄を主体とし、これに露卯下駄が1割ほど加わり、陰卯下駄はほとんど見られない。しかし、博多遺跡で出土する下駄の多くは陰卯下駄である。全国的には中世における陰卯下駄の割合は5%程度であるが、そのほとんどが博多遺跡出土のもので、圧倒的な出土量を誇っていることが指摘できる。
また通常の陰卯下駄は台板に溝を彫り、歯を差し込むだけの単純な構造をもつが、博多遺跡の陰卯下駄は歯を固定するために木製の楔を打ち込む。陰卯下駄に限らず露卯下駄でも歯を固定するため、鉄釘を打ち込むものは他の遺跡でも若干認められるが、木製の楔を用いたものは博多遺跡周辺の遺跡以外には存在しない。また例外はあるが、基本的には前・後歯ともに2枚ずつの木製楔を用いるという、定型化した製作技法により下駄が作られている。
この他、製作技法に関して言えば、壺穴の穿孔法にも特徴がある。中世には壺穴を焼火箸により穿孔するという方法が散見されるが、他の穿孔法に比べ必ずしも多いというわけではない。しかし博多遺跡出土の陰卯下駄のほとんどすべては、壺穴を焼火箸により穿孔している。ここにも定型化した製作技法を見ることができる。
このように博多遺跡出土の下駄の観察により、明瞭な地域性が認められること、中世後半期の段階にすでに、専業化した職人の存在を想定することができ、大きな成果を挙げることができたと言える。

Report

(2 results)
  • 2003 Annual Research Report
  • 2002 Annual Research Report

URL: 

Published: 2002-04-01   Modified: 2016-04-21  

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