気候変動の防止に向けた多様な政策手法の活用と国内法制度の整備に関する研究-排出権取引、課税、協定等の相互補完的・複合的導入をめぐる欧州の取組みを事例として-
Project/Area Number |
14720014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public law
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
奥 真美 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (30304968)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 気候変動税 / 気候変動協定 / 排出権取引 / 環境税 / イギリス / EU / 気候変動税パッケージ / イギリスの気候変動対策 |
Research Abstract |
過去2ヵ年度に引き続き、イギリスが2001年から導入している気候変動税と気候変動協定(気候変動税パッケージ)および排出権取引制度の運用状況とその成果・課題に関する調査を行った。さらに、EUにおいて2003年10月に採択された温室効果ガスの排出権取引スキームに関する指令の詳細の検討に加えて、同指令への加盟国による対応-特に加盟国の国内排出枠配分計画の策定状況と概要-について調査を行った。 調査研究を進めるにあたり、海外調査としては、イギリス環境食糧地域省(DEFRA)、ロンドン大学インペリアルカレッジ、イギリス政府刊行物センター、EU本部を訪ねて、ヒアリングならびに資料収集を行ったほか、インターネットを活用して最新の情報や文献の入手を行った。また、国内調査としては、2004年11月に環境省が発表した環境税導入に向けての提案内容を検証するとともに、環境省地球環境研究総合推進費事業の一環として(社)商事法務研究会において開催された「中長期的な地球温暖化防止の国際制度を規律する法原則に関する研究」国際シンポジウムに参加した。 2005年2月には京都議定書が発効し、同議定書に基づく第一約束期間における温室効果ガスの削減目標値の達成はわが国をはじめとする附属書I国にとって喫緊の課題となっている。このようななか、わが国では、従来の地球温暖化対策推進大綱に代えて、京都議定書目標達成計画の策定が進められているところであり、このなかでいかに政策手法を効果的に組み合わせていくかが問われている。いずれにしてもイギリス、欧州などの事例研究からいえることは、わが国において従来採られてきた手法-特に産業界の取組に大きく依存するもの-のみでは限界にきており、一層の効果を得るためには排出権取引、環境税、協定といった新たな手法を制度化していく必要があるということである。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)