ハイブリッドシミュレーションによる銀河進化のブロードバンドモデリング
Project/Area Number |
14740132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
森 正夫 専修大学, 法学部, 助教授 (10338585)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 銀河形成 / 銀河進化 / 計算物理学 / 流体力学 / 並列計算 / 宇宙論 / 宇宙物理学 / 大規模シミュレーション |
Research Abstract |
並列計算機システム上で効率良く計算を行うことのできる、流体力学と重力多体計算とを同時に計算するハイブリッドシミュレーションコードAFDを開発した。このコードを用いて、大規模流体力学シミュレーションによる銀河形成の詳細な解析を行なった。標準的作業仮説となっているコールドダークマターモデルを用いて初期宇宙での密度揺らぎを計算し、膨張宇宙のなかで形成された原始天体によって元素が合成されていく物理過程、また、そのような天体により原始宇宙自体が重元素で汚染されていく物理過程等を詳細に解析した。このようにして宇宙進化の標準理論模型としての銀河のスペクトル・化学・力学進化(SCD)模型を構築し、銀河進化の時間発展が膨張宇宙と密接に関係していることを利用して、遠方つまり過去の宇宙の進化過程とその中での物質循環過程を再現するモデルの検討をおこなった。特に、高赤方偏移で発見されている強いLyα輝線を放射する正体不明の天体「ライマンアルファエミッター」や「ライマンブレーク銀河」について、SCD模型を駆使した銀河進化の理論模型との関係を整理した。SCD模型は、これらの高赤方偏移天体は近傍で観測されている「楕円銀河」の進化過程にそれぞれが対応していることを予言した。この仮説の正当性を証明できれば、半世紀近くにわたる銀河天文学の謎とされてきた楕円銀河の形成シナリオを解き明かしたことになり、天文学上で極めて重要な研究成果となることは間違いない。今後は、我々の主張を確かなものにするため、この仮説における理論模型の問題点をすべて洗い出した上で、観測結果とのより詳細な比較・検討を行う必要がある。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)