火山性低周波地震のメカニズムから探る火山性流体のダイナミクス
Project/Area Number |
14740265
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体地球物理学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 優 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助手 (40314041)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 火山性低周波地震 / 火山性流体 / ダイナミクス / 固有周波数 / 減衰定数 / 時間変化 |
Research Abstract |
草津白根山で発生する火山性低周波地震のメカニズムを解明するためのデータとして、本研究では東京大学地震研究所(以下地震研)による定常観測網のデータを利用する。本年度は、低周波地震の複素周波数(固有周波数と減衰定数)について詳細な解析を行ない、震源の共鳴体の状態の時間変化についての解析を行なった。また、前年度に行なった、オープンリール型MTに保存されていたデータの再生の方法については、その手順が同様のデータの再生に応用可能であるために東大地震研の技術報告集に投稿し、掲載された。 草津白根山では1989年から92年にかけて地震活動が活発な時期があった。低周波地震もこの時期に群発し、特に頻度の高かった89年10月から11月、91年7月から11月、92年9月から93年1月においては固有周波数に系統的な時間変化が見られた。これらの時期に起きたイベントについて複素周波数を存否法によって詳細に調べた。その結果を熱水流体で満たされたクラックの固有振動によって解釈を試みた。いずれの期間の時間変化もこのモデルによって解釈することができ、ほとんどの期間ではクラック内が乾燥化するプロセスで説明できることが分かった。 この結果は火口直下の熱水系が深部のマグマから供給される熱の影響を常に受けていることを示している。これは以前の研究で示した、低周波地震がマグマの熱によるクラック内の流体の発泡によって起きるというモデルを支持してもいる。低周波地震の発生が秋から冬の時期に集中しているのは、地下水系からの熱水系への水の供給に季節性があるためであると考えられる。これらの結果は現在論文として投稿するための執筆中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)