Project/Area Number |
14740293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geology
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 啓司 鹿児島大学, 理学部, 助手 (60244224)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 内陸地震 / 低圧高温型変成岩 / 石英脈 / 珪化作用 / 液体包有物 |
Research Abstract |
本年度の研究実績 研究成果の公表 「地球惑星科学合同大会」にて昨年度の成果である、山口県の岩国-柳井地域で発見した泥質片岩とその珪化岩のコンピテンス較差についての記載と地震発生との関連性についての考察を発表した。その内容は、「地質学雑誌」に掲載された。 本年度の研究内容 日高変成帯南部(北海道)の地質調査を行い、幌満カンラン岩体と日高変成岩類との境界部の岩石試料を採取した。さらに、ニューメキシコ州(アメリカ合州国)キマロン山地の地質調査を行い、高変成度の片麻岩類と低変成度の片岩類の境界付近の岩石試料を採取した。しかし、これらの地域からは過去の地震発生場の痕跡の可能性が高い岩石の産状は観察できなかった。岩国-柳井地域の領家帯の泥質片岩とその珪化岩に発達する石英脈について、石英結晶中の流体包有物の組成をレーザーラマン分光計によって測定し、二酸化炭素、メタン、水が含まれることを確認した。泥質片岩領域の石英脈と珪化岩領域の石英脈に包有されている流体は、定性的には違いが認められなかった。顕微鏡加熱冷却ステージを用いて流体包有物の均質化温度を測定した。均質化温度の値は310℃から,350℃にピークがあり、石英脈の形成はとの温度範囲の熱水と関連があることが明らかになった。珪化にともなって黒雲母が変質したり、緑泥石に置換されていることと、珪化岩形成後も石英脈を含む黒雲母片岩が流動的に変形していることから、珪化作用は変成作用のピークより後、かつ黒雲母片岩が流動的に変形し得る300℃以上の温度条件下で起ったと考えられる。
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